CASE STUDY

スロープ床防滑工事 濡れたスロープ床のフォークリフト走行時に滑ってお困りの方へ

某食品工場様の出荷倉庫にて、雨の日にスロープをフォークリフトで走行すると、タイヤが滑って困るというご相談を受け、超硬質セラミック骨材を用いた防滑舗装をご提案し、施工した事例をご紹介します。
【施工前】
 
現状は表層が緻密で硬いカラコンで、刷毛引き等の凹凸加工も、防滑塗装もされていない状態でした。これでは雨で濡れてしまうとリフトのタイヤが滑ってしまいます。

お客様のご要望は以下の3点でした。

① 雨で濡れてもリフトが滑りにくいこと
② リフトの重量に耐えられる仕様であること
③ 凹凸が大きすぎてタイヤの摩耗が負けないこと

舗装材のご提案

そこで今回ご提案したのが『エポキシ樹脂系すべり止め舗装材』です。

皆さんも道路の下り坂・急カーブ・交差点や遊歩道や公園にて赤・緑・青色のザラザラした舗装材を目にしたことがあるかと思います。この舗装材は、従来の珪砂を使用した防滑塗装と比べ大幅に耐久性や防滑性をアップした舗装材で、自動車の走行にも耐えられる耐久性や耐摩耗性があります。道路の場合はスリップ事故防止や視認性アップ、遊歩道は景観性向上の目的で施工されています。

一般的な珪砂を使用した防滑塗装と、エポキシ樹脂系すべり止め舗装材の違いを見てみましょう。
【珪砂を使用した防滑塗装】
左から珪砂6号、珪砂5号ですが、このような珪砂では凹凸が小さすぎてスロープ床では防滑性が不十分で、更に雨等で濡れてしまうとタイヤが滑ってしまいます。

また何度も繰り返し走行することによって、石が摩耗したり砕けてしまい経年で徐々に平滑になってしまいます。塗料としての耐久性もフォークリフトが頻繁に通る場所では不十分といえます。
【エポキシ樹脂系すべり止め舗装材】
左からセラサンドB粒(粒径0.5~1.0mm)、セラサンドA粒(粒径1.0~2.0mm)、セラサンドA-1粒(粒径2.0~3.3mm)となります。珪砂と比べ粒が非常に大きいので優れた防滑性があるだけでなく、超硬質なセラミック骨材なので耐久性も抜群です。

今回施工させていただいたのは、真ん中のセラサンドA粒(粒径1.0~2.0mm)です。右の一番粒が大きいセラサンドA-1粒(粒径2.0~3.3mm)が最も防滑性は高いのですが、フォークリフトのタイヤの摩耗とのバランスも考慮して決めました。

施工方法のご紹介

① 床の塗料は端部が傷みやすくそこから剥離してしまうことがある為、端部の密着を強化する為に電動カッターで溝を作ります。
② 次に下地のカラコンは表面が緻密で硬く塗料が密着しずらいので、サンダーを用いて表面を研磨し荒します。
③ 続いて下塗です。カラコン用の高密着タイプのエポキシ樹脂プライマーです。
④ プライマーが乾燥したら無溶剤エポキシ樹脂バインダーを1.7kg/㎡金鏝でたっぷりと塗布していきます。
⑤ 同時に着色された超高硬度セラミック骨材のセラサンドA粒をバインダーが隠れるくらい上から撒いていきます。

⑥ 次に確実に骨材を沈める為にローラーで転圧します。
⑦ 翌日に密着していない余剰な骨材を回収します。
⑧ 最後に紫外線から保護する目的や骨材のムラを目立ちにくくする為のトップコートを塗装し完成です。

完成

いかがでしょうか?

凹凸で滑りにくく高耐久な床の完成です。お施主様にもフォークリフトが滑りにくくなったと大変満足していただくことが出来ました。今回はコンクリート床に施工しましたが、無溶剤エポキシ樹脂バインダーを直接塗布することによって、アスファルト面への施工も可能です。

このようにウチゲンでは、床に関するお悩みを塗装で解決するご提案が可能です。工場や倉庫等の床でお困りごとがありましたら、是非お気軽にご相談下さい。